千代田九条の会
ニューズレター No21(2008.7.20)


ニューズレター No21(2008.7.20)

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ニューズレター No21(2008.7.20)

<事務局連絡先>千代田区猿楽町1−3−5 久野ビル3階

よびかけ人代表 鍛冶俊秀、隅野隆徳、中川雄一郎

千代田九条の会第2回交流集会
〜わたしたちの憲法運動〜
 
 千代田九条の会は7月16日(水)夜、第2回交流集会〜わたしたちの憲法運動〜[憲法の今を語り合ってみよう]を開催しました。
 冒頭、憲法会議事務局長の平井正さんが最新の情勢報告をされました。



海外派兵・武力行使恒久法をめぐる動きについて
 改憲派はさまざまな角度から解釈変更を試み、自衛隊海外派兵・武力行使恒久法制定を頂点にして、9条の極限までの破壊にねらいを定めています。
 自衛隊海外派兵・武力行使恒久法は、アメリカにつき従って、世界のどこでも、いつでも、どんなことでも可能なように、アメリカの世界戦略として日本に求めているもので、集団的自衛権行使と武器使用の拡大、派兵の要件変更などを準備しています。
 新テロ特措法の期限切れ(09年1月)、イラク派兵の根拠である国連決議失効(08年12月)などを動機にしていますが、単なる「延長」ではない危険な中身です。
(ここで、2008年6月20日の「与党・国際平和協力の一般法に関するプロジェクト・チーム」中間報告が資料として示されました)
 これの原型は福田官房長官(当時)の諮問機関が2002年12月に作った「国際平和協力懇談会」報告です。これには「国連PKO任務遂行のために武器使用を国際基準に」「派兵先の行動を原則自由に」などが盛り込まれています。
 石破試案だった「国際平和協力法案」(2006年8月)は自民党案になりました。
 「安全確保支援活動」から「支援」をはずした「安全確保活動」、武器使用の拡大、船舶検査活動、派兵要件の拡大がその内容です。
 「安保法制懇」報告書(2008年6月24日)では、集団的自衛権行使についての政府解釈変更を、国際的な平和活動における武器使用、PKO参加の他国の活動に対する後方支援などが特徴です。
 民主党の立場は、アフガニスタンで活動するISAFへの参加可能(小沢論文)などに見られるように、「国連の名がつけば派兵など可能」との立場です。
 いま、緊急対応として、PKO5原則の見直し、新テロ特措法の延長、アフガニスタンへの空自派遣などが検討されています。



明文改憲に向け改憲派の巻き返しが
 明文改憲に向け改憲派は並々ならぬ決意と布陣で巻き返しを図っています。
 新憲法制定議員同盟は3月に総会を開き、新顧問に伊吹、鳩山の自民、民主両党幹事長を配置しました。
 憲法審査会の発足めざした加盟議員の拡大や、「九条の会」に対抗する地方組織・運動拠点づくりを提起し、これに呼応して日本青年会議所が各地でタウンミーティングを開催しています。


「改憲反対・9条守れ」「憲法を生かそう」の国民的な世論と運動
  世論調査に見る世論の変化として、「読売」調査では「憲法を変えない」が15年ぶりに「変える」を上回り(43.1%:42.5%)、「9条変えない」は「変える」のダブルスコアに、その理由も「世界に誇る平和憲法」52.5%、「国民の中に定着」42.7%となっています。しかし「恒久法必要」46.0%が「必要ない」42.1%を上回っています。
 名古屋高裁・イラク派兵違憲判決は「戦闘地域での活動は武力行使を禁じたイラク特措法にも反しかつ9条1項に反する」「平和的生存権は全ての基本的人権の基礎にあってその享有を可能ならしめる基底的権利であり、単に憲法の基本的精神や理念を表明したに留まるものではない。裁判所に対して差止請求や損害賠償請求等の方法により救済を求める具体的権利性がある」「控訴人らの思いは平和憲法下の国民として共感」など画期的な内容です。
 判決を、自衛隊海外派兵・武力行使恒久法提出阻止の活動に生かすこと、平和的生存権(「自由権的態様」「社会権的態様」「参政権的態様」)の活用が大事です。

 「戦争は違法」の世界の動きと、TAC=東南アジア友好協力条約(24カ国35億人、世界人口の57%)など「平和の地域共同」運動は広がっています。
 日本が果たすべき国際平和協力は、国連憲章、9条の理念を進めることです。
 九条の会は7000をこえましたがさらに草の根に何万もの九条の会ができれば情勢はもっと大きく変わります。
 九条の会事務局主催学習会「名古屋高裁判決と派兵恒久法」(9月13日13時30分〜星陵会館)、第3回全国交流集会(11月24日10時30分〜日本教育会館)にもぜひ参加をしてください。
 臨時国会では、「恒久法」など海外派兵の規模・内容の新たな拡大がねらわれます。これを許さないたたかいを強めていきましょう。


つづいて、区内の3つの九条の会から活動経験の発言がありました。
出版・流通九条の会
 2007年6月13日に結成しました。当初10人くらいで始め、幹事会を月に1回行っています。
 会報は2ヶ月に1回のペースで発行し、現在6号になっています。
 最近は投稿が幅広い人から集まり、それを読んだ感想も会報読者から寄せられて来ます。90数名が会報読者になっています。
 会員は現役が1/3くらいで、OBは居住地域の九条の会へも参加しています。
 先日7月12日に、憲法学習の集いを開催しました。憲法改悪反対労組連絡会が主体となって取り組んでいる署名を、会でも広めようと一人5人の署名目標を決めました。
 集いでは山田朗さんによる近現代史の講義も行い、参加した皆が大変勉強になりました。


海運九条の会
 海運の職場の仲間で作っている会です。海員(船員)と陸上にいる会員がいます。海上を職場にしているので安全でなければ仕事になりません。
 教育基本法の改悪、国民投票法成立が05年〜06年にあり、全日本海員組合と全国港湾労組協議会が共同でアピールを発表しました。
 私たちは、千代田九条の会発足の資料を基にしてこれを参考に、呼びかけ人になってくれる人・賛同人になってくれる人を募る手紙を180通出しました。
 準備会として半年間、憲法会議の川村さんや隅野さん「戦没船の記録をする会」の人にも来てもらい学習会を開きました。
 2006年11月に30人の呼びかけ人と80人の賛同者で結成しました。今は140〜150名になっています。
 会費はとらずカンパだけです。事務局ニュースを発行しています。
 活動は憲法の勉強や集会への参加などで、昨年品川正治さんに来ていただいて講演会を開き40名が参加しました。日本の青空の鑑賞会もやりました。



旬報法律九条の会
 九条の会が発足した時に、旬報も、戦争か平和かの分岐点に立って、事務所の依頼者にも声を掛けて560名で2005年9月に九条の会を発足しました。
 会費はなく入会金は一口1000円で、あとはカンパです。
 九条をめぐる動きをいち早く察知し把握して会員に報告します。2ヶ月に1回ニュースを発行しています。今回は、九条世界会議参加者の声、依頼人さんの会員から寄せられた投稿も載せています。
 年1回の学習会も行っています。07年11月には佐藤真子さんと堤未果さんを迎えて音楽と講演の会を行いました。
 今年はフィールドワークとして、東京大空襲の戦跡めぐりを、台東九条の会メンバーをツアーコンダクターにして実行する計画です。
 私は千代田九条の会の事務局にも参加していますが、千代田の他の九条の会や、地域の人もぜひ事務局に参加して欲しいと思います。




 
質疑・交流で活発な議論が
 会はつぎに、質疑・交流に移りました。
 参加者からは、「北部金属九条の会で品川さんを呼んで講演会をやったら100名を超える参加者が集まり盛況だった」「千代田九条の会で学んだ内容をどう周りに広めていくかが課題」(NCR九条の会)や「25条は9条と同じくらい大事。人間をどう見るかということで、後期高齢者医療制度を作った人は、老人はいなくなってもいいという発想だ。25条を9条と結びつけろことが大事。憲法は不平等はいけないと言っている。それは大きな力になる」(明治大学九条の会)などの意見が出されました。
 私学九条の会の教員が「会員は社会科や英語の先生10人ほどです。中3で広島へ行き平和の大切さを学んでいます。今度『愛国心』を教えるようになったが、九条を変えないと言うのが愛国心だと思って授業をしています」と発言すると、参加者から感動の声があがりました。これを受けて大学教授が「EUでは民主主義を教えるのが必修。憲法全文を暗記させている」と発言するなどかみ合った議論が進展しました。
 学生からは「原水禁運動に結集する学生はいままで少なかったが、ピースナイト9から広がった」の発言もありました。


参加者の感想
◎毎回の集会・会議での資料は大変参考になり使っています。より幅広い九条の会の出席で会議が出来れば参考にしたい
◎平井さんの話は資料が豊富でたいへん参考になり、話も良くわかりました。恒久派兵法の危険を周りの人に伝えていきたい
◎第9条と他の憲法の条項を結びつけて実現させる運動に巻き込んでいくことが必要だと思います。
◎いろいろな九条の活動を聞かせていただき、みんな各々の会で創意をこらした運動をされていることがわかり大変励まされました。感動しました。