千代田九条の会
ニューズレター No23(2009.3.29)


ニューズレター No23(2009.3.29)

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ニューズレター No23(2009.3.29)Web版

<事務局連絡先>千代田区猿楽町1−3−5 久野ビル3階

よびかけ人代表 鍛冶俊秀、隅野隆徳、中川雄一郎

千代田区九条の会第12回シリーズ学習会
憲法9条と平和的生存権
−ソマリア自衛隊派兵・「海賊新法」と憲法9条−
 
 
 千代田区九条の会が主催する第12回シリーズ学習会が、2009年3月12日に開かれました。今回の学習は専修大学法学部の内藤光博教授を講師に迎え「憲法9条と平和的生存権−ソマリア自衛隊派兵・『海賊新法』と憲法9条−」のテーマで行われました。
 内藤さんは冒頭「情報に関する憲法論、つまり報道の自由、情報公開などが私の研究領域です。この10年間くらいは平和問題--戦後保障(強制連行・戦争賠償責任)についてどう憲法論的に解決するかなど--の論理の組み立てを勉強してきました」と自己紹介をされました。

ソマリア沖海賊問題と自衛隊派兵
 内藤さんは、「@ソマリア派兵は、自衛隊が軍事力を行使して殺傷することがあり得る。いままでは正当防衛・緊急避難の場合のみ可能であった武力行使が先制攻撃もできるようになる。A今国会に提案する海賊新法は、イラク特措法などは次元的・地域限定的だったが、それを超えてソマリアだけでなく全世界に派兵できるという法律」と問題点を指摘しました。

ソマリア沖海賊問題と国連の対応
 続いて氏は、「ソマリアは90年まで内戦が続いていて飢餓状態。PKOが介入したが政府を作ることができなかった。つまり国家の体をなしていない崩壊国家。海賊はアデン湾の漁師たちが食えなくなって貧困の中で生まれた。漁師が武器を持っているわけがなく、背後からアメリカやロシア中国が武器を送っていると言われている」「国連の対応は、2008年安保理事会の1816号決議で『海賊に何らかの措置をとるべきである』と書いていて、1838号では『海賊に対する戦いへの参加を求める。軍用艦の派遣せよ』、1851号ではソマリア領土内で海賊制圧のための活動が容認されるとした。安保理決議は法的拘束力を持つ」と説明されました。
「海賊退治」に、なぜ自衛隊派兵か?
 次に派兵の狙いを「1、経済権益の確保。アフリカのエネルギー資源確保=利権を漁りたい。2、自衛隊の武器使用基準緩和と集団的自衛権行使の事実の容認、実績作り。3、自衛隊海外派兵恒久法の先駆けとなるもの=憲法九条の空洞化を狙っている」と解明しました。
自衛隊法の拡大適用の憲法問題
 この問題では「自衛隊法82条『海上警備行動』として対応するということだが、過去の、99年能登沖不審船事件、04年沖縄近海中国原潜領海侵犯事件は日本近海だが、今後は自衛隊の権限拡大で海上警備活動の地理的限定を突破しようとしている。またいままでの武器使用は『正当防衛』『緊急避難』の場合に限られていたが、海賊からの発砲前にも『危害発砲』を行うことを可能とするという見解だ」と指摘しました。
海賊新法(「海賊行為への対処等に関する法案」)をめぐる憲法問題 
 さらに氏は海賊新法の問題点を4つにまとめ「1、自衛隊の海外派遣の恒久化つまり、海賊対策の名目で、世界中どこにでも海上自衛隊を派遣することが可能になる。2、自衛隊の武器使用の要件を緩和。『正当防衛・緊急避難』から『武力行使』へ憲法九条1項に違反する武力行使を認めている。3、集団的自衛権を容認する効果を持つ。4、シビリアンコントロールの形骸化になる」と述べました。

 最後のまとめとして、内藤さんは「ソマリア派兵は、自衛隊の海外派兵恒久化へのさきがけとなる。海賊を生み出す、南北問題貧困の問題を解決することが重要で、憲法九条のもとでの海賊対策は武力によらない方策を考えるべきではないか」と結びました。

質疑・感想から
 質疑では参加者から「日本は憲法九条があるから自衛隊は派遣できないと国連で言えないのか?」「これから九条の会としてどう国会を動かしていくのか?」「九条を海外にももっとアピールすべきではないか」「イラク派兵は違憲判決が出た。同じ訴訟は出来ないのか」「なんといっても世論が大事。九条の会ががんばって自衛隊の海外派兵を許さない運動を強めよう」等、活発な意見が出されました。





「お茶の水・秋葉原九条の会」が発足
元気よく駅頭宣伝行動
「お茶の水・秋葉原九条の会」宣伝行動 千代田区内で初の地域九条の会として2月12日に「お茶の水・秋葉原九条の会」が発足しました。同会は早速JRお茶の水駅前で宣伝行動を行いました。
 カラフルな「9」の字をあしらった手作りの大判横断幕を掲げ、ハンドマイクで音の宣伝をしながらチラシを配布し、駅の利用者などから注目を集めました。
 会ではこれからも毎月宣伝行動を行おうと話し合っています。